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春長寺下京区貞安前之町にあり寺町通の東側に位置する。松林山と号し浄土宗。本尊阿弥陀如来。当寺はもともと三条京極(現中京区)にあった。この三条京極の地は村井貞勝の屋敷で、天正2年(1574)に邸内に創立したものを、天正10年の本能寺の変で貞勝が戦死したため、その善捉を弔うために、天正11年現在地に堂宇を移建し春長寺と号した。寺名は貞勝の号春長軒による。村井貞勝は織田信長に仕え、天正元年には京都の代官として民政に携わった人物。当寺には現在もその基と画像を残す。後、天明8年(1788)の大火で全焼したが、享和2年(1802)に再興され、現在に至る。この寺町通は京都で一番の電器屋街で、まして春長寺のある場所は四条通りに近く、百貨店に囲まれた位置にあるために、その存在はほとんどとわからない。この寺はそうした時代の流れからいい意味で取り残されたものと言えるでしょう。ここの境内はそれほど広いわけでもなく、入ることもできないですが、門から見ると正面に本堂があり、その屋根は微妙にむくりがつけられているのを見ることができます。この緩やかな曲線を描いた屋根のラインはなかなか奇麗だと思います。 春長寺 Syuncho-ji 建設 享和2年(1802)に再興 構造 木造 MAP 所在地 京都市下京区貞安前之町 Back0 |