04/11/2000 敷き紅葉で知られる高桐院。ここは戦国時代の武将でもある細川三斎によって、慶長6年(1601)に創建されました。細川三斎は茶人としても優れた人物であったらしく、利休と親交があったこともあって、高桐院の書院は利休の邸宅を移築したものだといい、茶室松向軒は、豊臣秀吉が催した北野大茶湯の際、北野天満宮に設けられた茶席を模したしたものなのです。下の画像に茶室松向軒のものもありますが、ここは土壁なのに金色に輝いています。壁の色が黄土だからこのようになるのですが、なかなか綺麗です。開口部からの採光が上の画像同様、よくできていと思います。すごく光りにこだわりを感じます。利休の茶室とは開口も少なく室内は暗いといいますが、この茶室の場合も同じでしょう。この画像の時間帯はおそらく3時頃だったと思うのですが、この時刻だと光りは横から差し込むように当たり、日ざしも若干やわらかになります。そうした時間と空間の関係を意識していることを、この茶室からは感じ取れます。採光へのこだわりは今も昔も同じように思います。表門到る参道の画像は少し暗いですが、ここは紅葉の回廊となる場所なので、その左の画像にあるようにカメラを構えている人がいるのです。でも、訪れた時期が紅葉の最盛期を少し過ぎた時でしたので、葉は半分程は落ちてしまってました。紅葉時期のピークは少し過ぎてはいましたが、この高桐院の見どころには敷き紅葉がありますから、少し過ぎてから行くのも趣きがあるのです。苔の上に紅葉の落ち葉。なかなかいいじゃありませんか。紅葉で2度楽しめると言う訳です。また、書院では頼めば抹茶も頂けますから、敷き紅葉を見ながら頂くのもいいでしょうね。