|
|
ルーブル美術館改修計画 Renovation of Louvre Museumこのルーブル美術館はかつてフランス大蔵省が入っていたのですが、1981年にグラン・プロジェクト(パリ都市改造)の一環として美術館に全面改修されました。この改修計画は他のグラン・プロジェクトが競技設計であったのに対し、指名により選ばれているのです。そして、その依頼された設計者が中国系アメリカ人のペイ氏でした。なぜペイ氏が選ばれたのかはよくわからないのですが、ミッテラン大統領の強い要請があったからだそうです。ガラスのピラミッドで知られるこのエントランス・ロビーは1989年に完成したものです。巨大なガラス張のピラミッドが計画された時、パリでは非難囂々だったそうです。歴史的な景観にはそぐわないと。そうした反対の中であっても、計画どうりガラスのピラミッドは作られました。その結果は世界中から観光客を集めることになり、パリにとってシンボルの役目をもつものともなっています。私自身はこのガラスのピラミッドには、とりたてて興味はありませんでした。形は単純だし何がいいのかと。訪れたのは展示品を見る目的で行って、ピラミッドはそのついに見てみるかといった気持ちでした。ピラミッドといえばエジプト(行ったことはないのですが)で、それも石造という固定観念があり、重厚で無骨なものと決めつけていました。だから特に見たいとも思わなかったでしょう。しかし、 実物は想像していたものとは全く違うものでした。すごく軽いんです。この軽いというのは受けた印象のことなのですが。特に中に入った時にすごく繊細で綺麗だと感じました。ほんと食わず嫌いはよくないですよね。そして、なんといってもすごいのが逆ピラミッド。宙に浮いているんです。曲芸的技ですよこれは。かなり驚きでした。地震の多い日本ではきっと見れない光景でしょう。また、ガラスの総重量は100tもあるということですが、それだけの重量がこの構造でよくもつものです。構造的に成り立っているのが不思議でした。 ルーブル美術館改修計画 Renovation of Louvre Museum 設計 I.M.ペイ I.M.Pei 用途 美術館 所在地 フランス パリ Paris, France Back0 |