Museo Nacional Centro de Arte Reina
Sofia
国立ソフィア王妃芸術センター
マドリッドには世界に誇る有名な美術館が数館ありますが、この国立ソフィア王妃芸術センターはマドリッドの近代・現代美術館としての
役目を果たしているとともに、ピカソの有名な『ゲルニカ』を所蔵している事でも有名です。かつてはプラド美術館別館で防弾ガラスに守ら
れていたこの作品も、1990年にここが誕生する事によって防弾ガラスをはずされ鑑賞できるようになりました。
プラド美術館の別館的存在のソフィア王妃芸術センターですが、もともとこの建物は18世紀に病院として建築中に放置されたままの建物
でした。病院として作られているため美術関係者からは展示がしにくいとの意見もありますが、私的には訪問する側として「ロの字型」に建
てられた建物は、ヨーロッパによく見られる元宮殿を改造した美術館よりはるかに見やすく、無駄に歩かなくても良いので効率よく鑑賞でき
ると思いました。
さらにイアン・リッチーによって作られたガラス張りのエレベーターは、本来この建物になかった正面にアクセントという効果と建物内の上下
の動線としての機能を果たしています。ただ現在国立ソフィア王妃芸術センターは、この正面玄関の反対となる場所(Ronda
de
Atocha通り
側)をジャン・ヌーベルによる拡張工事をしています。ここが完成すると最寄の駅からは現在の正面玄関より拡張工事で完成する部分の入口
が近くなるので、将来的には現在の正面玄関の入場者数は落ちるのでは…と思いました。
左写真: 建物正面。正面玄関の左右にエレベーター ホールがあります。建物は地上4階建て。 右写真: 夜の風景。エレベーター部分のみライトアップ されます。 |
上写真左:建物の外部に作られたガラス・エレベーター・シャフト。
上写真右:各エレベーターホールには3基15人乗りのエレベーターが配置されています。全てのエレベーターが稼動すると90人が移動
できる事になります。地上4階建て2階4階が常設スペース、1階3階を特別展スペースにしていますが、私が訪れた日は特に
エレベーター待ちする事もなくスムーズに移動できました。(私が訪れた時は、1階がガウディのエキスポジション、2階は常設(
ゲルニカはこの階)、3階はBlack Mountain
Collegeのエキスポジションとジャン・ヌーベルのエキスポジション、4階は常設) 館
内にはもちろん階段もありますが、特に学生の団体など以外には平常は使用させている様子もなく、団体客に遭遇しない限りは
特に混雑する事もなさそうです。ただし1階のエレベーターホールでは入場券のチェックをしているので、他の階よりは多少は混
雑している時もあるようです。