代官山駅からヒルサイドテラスを通って徒歩10分。旧山手通りから入れば良かったのですが、西郷橋を下って裏側から見学することになりました。下図では下の樹木が並んで見えるほうが旧山手通りです。
ヒルサイドウエストはA棟〜C棟まであり、槇文彦氏の設計事務所はC棟です。今回はC棟から見てるわけです。なんと言えばいいのでしょうか?無印良品が建物を作ったらきっとこんな風になるんだろうなぁ、という無装飾な建物。模型を作ってる人たちが見えました。
冷たいイメージのまま階段を上がると木製のデッキ。今度は暖かいイメージだなあ。冷たい素材と暖かい素材が組み合わさってるんです。影で見えなくなっていますが、ここに事務所の入り口があります。お気軽にこんなところまで行けるんですね。とってもオープンで驚きました。槇さんと会えるのではないかとドキドキしたくらいです。
B棟は見学できそうにも無いので、Passage(パサージュ:通路)を通ってA棟へ。ルーバーの天井から入ってくる柔らかい光。白壁なので、もうちょっと淡白なイメージなのですが、写真では上手く撮影することができませんでした。暖房が効いてるとはいえ、ちょっと暑いくらいです。ひょっとしたら夏は、かなり暑いのではないでしょうか。
表に出る。B1に食事ができる店舗が入っていたので、GLにあったガラスは採光を取り入れるためのもの。
旧山手通りからの撮影。なんとも軽やかですね。どこかの誰かさんみたいに何でも打放しコンクリートで固める建築とは大違い。設計者の性格まで伝わってきそうです。
なぜこのルーバーの左側を開けたのかな?と、よく見たら赤い三角印を発見。あっ、非難口のためか。ここを開けることを前提に、躯体両側の壁の高さも変えてあるように見えてくる。なんとなく左上部に視線が行ってしまいます。
もし僕が同じ設計をしてたら、きっと屋根も壁もピッタリくっつけていることでしょう。そこをあえて隙間を作ってしまうところが大人の設計なんだなぁ、うーん、焦らしてくれます。視線をを誘導してくれるから、とても安定した建物に見えてくるんです。
ルーバーの効果っていったい何なんでしょうか。目隠しにしては結構見えてたし、日除けにしては結構光が入ってたし、でも光を柔らかく取り入れ、そして建物をすっきり見せてしまう不思議な力。凝視すれば見えるけど、完全に隠さなくてもすでに目隠しになっているようです。それはルーバーでなくてもパンチングメタルでも同じような効果がありそう。
槇さんのテクニックを見た気がしました。