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Shikunshi-en 四君子苑(北村邸) |
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四君子苑(北村邸) 設計:北村捨次郎+吉田五十八(増築) 春・秋に一般公開1000円
最寄の地図 Camera: 作成日: 最終更新日: 作成者: |
ゴールデンウィークの京都は普段公開していないところを公開してくれるところが多く、この北村美術館の敷地内にある北村謹次郎氏の自邸「四君子苑」もその1つです。 吉田五十八が絡んだ建築というのは、僕は初体験でして、しかもこの四君子苑の予備知識がなんにもないので、かなり純粋な目で見られたかも?玄関で1000円払って、いざ突入!
早速、いい雰囲気が漂ってきたよ〜。正面から堂々と入れないんですね。横からちょろっと入るんです。
建物に入ったのに敷石がある。外のようで内のようで・・不思議なお出迎え。では、おじゃまします・・あっここから上がれないんですか?玄関口を間違えました。寄付から入っちゃったようです。 いえいえ、これからが始まりなのでした。
土間の渡り廊下を歩く。画像の屋根裏を見てください。廊下は屋根の半分の幅しか使ってないでしょ?そして残り半分がどうなっているのか壁になっていて見えない。
中間地点、ここから今度は屋根のもう半分側が廊下になる。壁が無くなったと思えば、庭が一望できるようになった。「わぉ〜」そういう作戦だったわけね。視界を制限されている。悔しいけど設計者の演出にまんまとはまってしまう。
茶室発見!ずいぶんせせこましい場所にあるんだな〜と思いきや、その茶室を背にしてみると・・・それはそれはお見事な世界が待っていたのでした。
すごい!すごすぎる!なんて美しいのでしょう。
この景色をみて、ふとあることを思い出す。
興奮さめやまぬまま奥に進んでゆけば、今度は川が建物内を流れてゆく。そしてさっき見た池に通じているではないか。すごいな〜見事だなぁ・・もう形容する言葉すら見つかりません。外国人が必死でビデオカメラをまわしてました。話によると、昨日も来たらしい。うんうんわかるその気持ち。 やっと敷地の一番奥が見えてきました。
あまりにも「すごいな〜」を連発して言ってるので、管理のおばちゃんが言い寄ってくる。 「あんた建築の勉強してるの?だったらねえ・・」 といって一番奥の部屋の竹襖を全部閉めて、木漏れ日あふれる室内を作ってくれた。 「こんな隙間だらけの襖なら、冬は寒いでしょう」 「いやいや、これは夏用。冬は障子に変えるんだよ」 なるほど、ということはさっきの孤蓬庵のパクリの場所も障子にするんだな。まさしく小堀遠州。つづけておばちゃんが説明してくれる。 「この竹襖、ほらよく見てごらん。アクリル板が貼ってあるのよ。 ほんとだ。写真では見えないが、確かに竹襖の表側にアクリル板が貼ってある。 「そしてね、ここだけ開けると、垣根の向こうに大文字山が見えるでしょ?夏はここで送り火を見るのよ」 ほんとだ(こればっかり・・)。画像では色が飛んじゃって見えないけど、垣根の向こうに大文字山がはっきり見えます。しかもこれは、床の間あたりに座らないと見えないんだな〜。ちゃんとそこまで考えられているんです。つかさずさっきの外国人が、このシーンをビデオカメラに収めたのは言うまでもない。
しかし驚きの連発でしたな〜「四君子苑」。ごちそうさまでした。 あまり知られていないのかな?これを詳しく説明しているメディアをあまり見たことがありません。京都の散策スポットにここはかなりオススメ。あっ、奨めたら賑やかしくなるから駄目かな? |
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